こんにちは、なみです。
突然ですが、
私の趣味に文房具集めがあります。
かわいい便箋や素敵な色のインクを
見かけるとつい買ってしまいます!
使う機会はそうないですが、
こんな素敵な文具たちがあると
時折手紙を書きたい衝動にかられます。
でも、実際に書くのって難しい・・・。
書き出しは「いつも元気ですか?」
になってしまうし、
展開も似たものになります。
なので、手紙をテーマにした作品を見ると
他の人が、それも文筆のプロが
どんな風に手紙を書いているのか
参考にしたくて読みたくなります。
今回は手紙がテーマになっている
小説を紹介します!
ユーモアあふれる手紙の書き方『恋文の技法』
京都から遠く離れた実験所に飛ばされた大学院生。文通修行と称し仲間等に手紙を書きまくるが、本当に想いを伝えたい相手には書けずに・・・。
主人公の男性が複数人に
手紙を綴りながら進む物語です。
地の文がなく、手紙の文章だけで
話が進むのが新鮮でした!
手紙だからこそ、
時間差で伝わる言葉や皮肉を込めた表現が
魅力的です。
主人公の男性は不器用で恋愛は奥手、
しかも自虐的。
愚痴と不満にあふれているけど、
ユーモアのセンスはいいです。
森見登美彦さんの作品に
多いタイプの主人公です。
友だちにいると面倒くさくて、
でも、面白くて、楽しいでしょうね。
こんな面白い手紙を書きたい、
またこんな手紙に付き合ってくれる、
読んでくれる人と親しくなりたいと
思いました。
小説家が言葉をつくして綴る、あたたかい手紙『代筆屋』
何かを待つ、というのは大事なことだ。待っているものが来ると信じているあいだは、不思議なほどに力が湧く。手紙を待つ、という行為には生きる希望が潜んでいる。手紙を書くことには力がいるが、手紙によって勇気が生まれる。私はその力を信じてみたかったー。手紙の代筆で人助けをする、売れない作家の日々。人生観を変えるハートフルストーリー。
売れない小説家が片手間にやっている代筆業。
でも、依頼人には真摯で、
書かれた手紙は真面目です。
言葉にできない思いをくみ取り、
言葉をつづります。
今回取り上げる作品のなかでは地の文章、
手紙の内容、書き方が一番お堅め。
冷静で客観的ともいえます。
フィクションなんでしょうが、
著者の実話のように思えてしまうほど、
リアルに見えます。
実際の手紙に使えそうなくらい
参考になりました。
10篇の物語はどれもドラマチック。
他人に自分の心の内を明かしてまで、
伝えたい思い。
話はずっと代筆屋の主人公視点で、
読者は勝手に秘密を盗み聞いたような罪悪感、居心地の悪さ。
でも、聞き入ってしまう好奇心が
湧き上がりました!
文具とともに思いを込めておくる手紙『ツバキ文具店』
鎌倉で小さな文具店を営むかたわら、手紙の代書を請け負う鳩子。今日も風変わりな依頼が舞い込みます。友人への絶縁状、借金のお断り、天国からの手紙…。身近だからこそ伝えられない依頼者の心に寄り添ううち、仲違いしたまま逝ってしまった祖母への想いに気づいていく。大切な人への想い、「ツバキ文具店」があなたに代わってお届けします。
鎌倉を舞台にしたお話です。
町の描写が細かくて
実際に鎌倉に訪れたくなります!
作中で見た世界を案内するエッセイ本もあり、
こちらはまだ読めていないので、
いつか必ず読みたいです!
鎌倉旅行の予定が立てられたら、
プランに組み込みたいです。
文具店というお店がまず素敵です。
私自身、紙やインクが好きで、
祖母の代からある少し味があるような
デザインや紙は
実際に手に取ってみたくなります!
そんなお店で代筆業も行う主人公。
手紙って書くの難しい・・・。
話題の転換、言葉選び、
マナー、字の綺麗さ、
気を配る点が多いです。
親しくない相手先や
口にしずらい話題のときは
書くのにより手どまりそうです。
代筆を仕事にしている人を
実際に見たことはないですが、
特別な手紙を送る機会があれば
1度依頼してみたいです!
文具店にある素敵な封筒や便箋を
手紙の内容や宛先、差出人に合わせて選んで、
切手もそれらに合ったものにします。
そんな端々まで気配りがこもった手紙を
自分も送りたいし、もらってみたいと
思いました。
まとめ
紹介した作品のうち2作品が
「代筆業」をテーマにしています。
少し調べたら
今も実際にもある職業みたいです。
自分の心のうちを人に明かして
手紙を書いてもらうのは、
私は気恥ずかしくて勇気がいりそうです。
でも、平安の頃は、
貴族の手紙は書いてもらたっり、
見られるのが当たり前なんですよね。
(偉い人のプライバシーが
守られないのは昔から)
時を経て、今度は専門的すぎる、
知識がないと作るのが難しい書類を
人に書いてもらうようになったそうです。
今の行政書士につながります。
手紙に関しては、
日本の早くから識字率が高いので、
大抵の人は文字の読み書きができて
手紙も書けるはず。
でも、誰かに頼んでまで
したためたい手紙があるようです。
それはどんな手紙なのか。
作品を通して、
手紙でこそ伝えたい思いがあるのだと、
改めて考えさせられました。
手紙の良さを再認識するのにおすすめです!
コメント