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至上のワインを手に入れろ⁉『神の雫』
あらすじ
世界の市場価値を左右するワイン評論家・神咲豊多香がこの世を去り、時価20億円を超えるワインコレクションが遺された。その頂点に立つ最上の一本こそが『神の雫』であるーー。彼が選んだ12本のワイン『使徒』と『神の雫』の銘柄、および生産年を言い当てた者のみが、遺産を手に入れることができるのだ。この『使徒』対決に実の息子・雫と養子である一青が挑む
おすすめポイント
●ワインの圧倒的情報量!
安価で手に取りやすいものから、
生涯で一度は口にしてみたい憧れの銘柄まで。
実在するワインがたくさん登場します!
●遺言状からワインを当てろ!
主人公は父が残した
ワインに対する心象表現の文から
そのワインを探します。
範囲は指定されておらず、
世界中の膨大な数のワインの中から
ただ父が示す1本を導き出す。
その最中に起こるドラマや
心理描写が見事です!
はじめて読んだのは、
たぶん未成年のころ。
飲酒に憧れはありつつも、
ワインの味も知識も
なにも知りませんでした。
それでも面白く読めました!
ストーリーがしっかりしていて、
メインテーマは家族です。
主人公は父と不仲で、
ワインのことも憎んでいました。
仲違いしたまま死別することになり、
残された遺産、そして文を前に
生前の父のことを
よく考えるようになります。
現実では、個人の詩的な文章を読んで、
ワインを当てるなんて
到底無理だと思います。
でも、父の生涯をなぞりながら、
改めて、父の功績や
自分に向けていたの感情を
見つめるようになるのです。
一般に思い浮かべる
ミステリーではないですが、
原作者が『金田一少年の事件簿』、
『探偵学園Q』を書いた方ですので、
謎解きや考察の場面では
近しいものを感じました!
謎に包まれたワインを求める探索は
捜査と似ています!
また、この作品の特徴で魅力の一つは、
ワインの味を表現する描写!
私はワインが好きですが、
いつもありきたりな感想しか
出てこない・・・。
でも本作では、
口にした味を表現する
お手本がたくさん載っています!
さすがに名画や名曲を持ち出して
たとえるのは難しかもしれませんが、
こんな場面で飲みたいとか、
なにを合わせたいとか。
食事の場を盛り上げ、
会話の幅を広げる参考になるのでは
ないでしょうか?
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