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今回おすすめする1冊はこちらです!
この作品、美味しく味わえますか?『BUTTER』
あらすじ
男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子(カジマナ)。若くも美しくもない彼女がなぜ──。週刊誌記者の町田里佳は親友の伶子の助言をもとに梶井の面会を取り付ける。フェミニストとマーガリンを嫌悪する梶井は、里佳に〈あること〉を命じる。その日以来、欲望に忠実な梶井の言動に触れるたび、里佳の内面も外見も変貌し、伶子や恋人の誠らの運命をも変えてゆく。各紙誌絶賛の社会派長編。
おすすめポイント
●実際の事件が根底にある、
社会派作品!
どこまでがリアルで、
どこからがフィクションなのか・・・。
ストーリーが面白く、
惹きつけられました。
●食の描写は美味しそう!
でも、どこか禁忌的な、
背徳的な感じがします。
それでも、
世にまだ自分の知らない味があると
恍惚に語られたら味わわずにはいられない!
バターが大好きで
タイトルに惹かれて読みました!
グルメでほっこりするお話かと思いきや、
殺人事件起きてた⁉
サスペンスは終わった後?
容疑者はすでに逮捕されたところから
始まります。
主人公、そして視点は一人の女性記者です。
若くも美しくもない女に
なぜ男たちは騙され、殺された?
その謎を探るべく、
記者は容疑者のもとへ
何度も面会に赴きます。
容疑者が強く興味を示すのは美食のみ。
とりわけバターをこよなく愛しています。
記者は彼女に取り入るため、
美食とは何かを探究します。
この作品を読んで、
バターのせご飯が食べたくなりました。
パンにはたっぷり載せるし、
バター使ったお菓子も大好きなのですが、
ご飯に載せるというだけで、
ひどく背徳的な感じがするのは
なぜでしょう…。
ピラフやリゾット、
ガーリックライスなどは
高カロリーだなあと思いながらも
まだ食べられる。
でも、ご飯とバター、
プラス調味料だけ。
こうシンプルなものになると
一気に罪深さが増すのです。
単一の食材同士、
本当にシンプルで素材の味を極めたもの
だからでしょうか。
誤魔化しがきかず、
こちらも己の欲に素直にならなくては
いけない気がします・・・。
容疑者の女に、
私も心乱されながらも、
濃厚で満足感ある作品でした!
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