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平静を装いながらの心理戦!『木洩れ日に泳ぐ魚』

あらすじ
舞台は、アパートの一室。別々の道を歩むことが決まった男女が最後の夜を徹し語り合う。
初夏の風、木々の匂い、大きな柱時計、そしてあの男の後ろ姿-――。
共有した過去の風景に少しずつ違和感が混じり始め、〝最後の夜〟に濃密な心理戦が繰り広げられる。かつての恋人は、ひょっとして殺人犯なのか?
過去をめぐる物語は次々と意外な事実を明らかにし、朝の光とともに訪れる真実とは――。「相手が殺人犯ではないか」というシンプルな攻防が続く心理戦が、いつしか「事件の真相」以上に衝撃的な事実にたどり着く。次々と明らかになる過去の秘密と、移ろいゆくふたりの心……。互いの腹を探り合うスリリングな興奮と、好きなのに疑ってしまう恋愛の切なさに一気読み必至の、傑作心理サスペンス。
おすすめポイント
●少しずつ明かされる事実・・・。
テンポよく読めました!
●ふたりの関係性の複雑さに
その行く末が気になります!
これまでの日常が終わる
ラスト1日を描いた作品です。
互いに愛し合っていた男女。
同じ屋根の下で暮らし、
これまでうまくやってきました。
でも、とある事件があってから、
ふたりは互いに疑念を持つようになり、
関係を維持するのが難しくなります。
一緒に暮らす最後の1日。
引っ越しにそなえ片付けられた部屋で
ふたりは最後の飲み会をします。
とある事件とは、
ふたりにとって
複雑な思いを寄せる男の死です。
記憶の海を潜りながら真実を求め、
考察する。
ふわふわと、
でも真実を探る雰囲気は
文章にも表れています。
それらしい答えは出したものの、
何一つ証拠はなく、事実はわからない。
でも、ふたりは選択して、前に進む。
似た者同士、お互いのことを
わかりあっていると思っていたけど、
全然わかっていなかった。
互いの生い立ちがはっきりしてきて、
嫌なところが見えてくる。
そのズレや違いをどう思えるかが
一緒にいるためには大事なんでしょうね。
親しい仲だからこそ互いに
趣味嗜好やクセをわかりきっています。
近い者同士の心理戦は読みが深くて、
少し怖い、でも面白い作品でした!




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