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今回おすすめする1冊はこちらです!
世界は醜い?それとも美しい?『キノの旅』
あらすじ
「キノはどうして旅を続けているの?」 「ボクはね、たまに自分がどうしようもない、愚かで矮小な奴ではないか? ものすごく汚い人間ではないか? なぜだかよく分からないけど、そう感じる時があるんだ……でもそんな時は必ず、それ以外のもの、例えば世界とか、他の人間の生き方とかが、全て美しく、素敵なものの様に感じるんだ。とても、愛しく思えるんだよ……。ボクは、それらをもっともっと知りたくて、そのために旅をしている様な気がする」 ―――短編連作の形で綴られる人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。今までにない新感覚ノベルが登場!
おすすめポイント
●しゃべる二輪車とゆるっと旅するお話。
人と無機物とのコミカルな会話はくすっと笑える!
●訪れる国はどこも変わっている!
一見正しいようで、
どこか歪んでいる。
おかしいのは、
法か、思考か、それとも人格か。
アニメ化、コミカライズ化もしている
ライトノベル作品です!
2024年冬時点で
23巻まで出ていますが、
主要人物が少ない短編集なので
基本設定を知っていれば
どこからでも読めます!
作中に出てくる国はどこか極端です。
たとえば、「議論の国」。
この国では、議論を重要視して、
どこまでも言葉を尽くす。
それはいいことだけど、
危険が迫っているときでも、
意見がまとまらず、行動に移せない。
その結果よくないことが起こっても
議論中だったなら、
国民も納得してしまう・・・。
皮肉が効いていたり、
不条理だったり。
世界は醜いと思うけど、
でも、ときどき
はっと美しいと思わされます。
主人公のキノは
あまり感情を表に出しません。
変わった国々に訪れても
淡々と対応していきます。
でも、奇妙な法律や人と関われば、
不快に思ったり、傷ついたりします。
それでも、人とのかかわり断ち切れない。
善性を信じる心が捨てられない。
そんなところが人らしいな、
人って美しいなと思いました。
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