あなたにあった1冊 No.39

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今回おすすめする1冊はこちらです!

不穏で、幻想的な世界観に魅了される『夜の底は柔らかな幻』

あらすじ

国家権力すら及ばぬ治外法権の地である〈途鎖国〉。ここには在色者と呼ばれる特殊能力を持った者が多く、暗殺者を養成しているとも噂されている。自身も在色者である有元実邦は、警察官という身分を隠し、ある目的を持って途鎖国に密入国を企てる。闇月といわれるこの時期、在色者たちは途鎖に君臨する導師の地位をめぐって殺戮を繰り返し、またある者は密かな目的を持って山深くを目指す。密入国に成功した実邦だが、かつての実邦の婚約者で入国管理官として強権を揮う葛城や、途鎖での同級生だったが何かを隠している黒塚と再会する。さらに実邦の指導者だった屋島風塵、葛城の旧友で快楽殺人者となった青柳淳一など、関係者がいっせいに闇月の山を目指しだす。山の奥にひそむ導師の神山倖秀――実邦の元夫であり、葛城、青柳とともに幼少期を過ごした殺人者――と、途鎖の山奥に隠された〈宝〉をめぐって、彼らの闘いが始まる。

おすすめポイント

●本の世界観を
自分で紐解いていくタイプの作品!
あれこれ想像を膨らまし、
推測する楽しさがあります。

●小説だから描ける異能力バトル!
緊迫と幻想が入り混じり、
何を頼りに読み進めていいか
わからない不安定さ。
でも、高揚感が高まっていく作品です。

恩田陸さん独自の世界観全開です!

たぶん私が初めて読んだ
ファンタジーな恩田陸作品。

それまでは『チョコレートコスモス』や
『中庭の出来事』、『黒と茶の幻想』など。
わりと現実味がある作品を中心に
読んでいました。

なのでこの作品に出会ったとき、
ジャンル幅広い!
でも、幻想的な雰囲気は共通している!
というような驚きがありました。

あらすじを読んでいただけると、
この作品独自のワードが
いくつかあると思います。
それらの説明が満足にされないまま、
話が進んでいくので、少し困惑しました。

でも、状況が明らかになるにつれ、
こんな解釈の仕方でいいかな、
こんな意味なのかな、
と読み手が状況を呑み込もうとします。

本は視点の書き分けなどによって、
特定の誰かに感情移入するか。
俯瞰して読むか。
いろんな読み方ができると思います。

この作品は読者が本の世界に
振り回されるタイプです。
読者が作品の根幹はなにか、
謎はなにかと
考えながら読むことになると思います。

全体的にふわふわとしていて、
作品の捉え方も人それぞれでしょう。

ファンタジーとして読むか、
ミステリー、または恋愛小説として
読まれる方もいるかもしれません。

明確な正解はない作品ですので、
読まれた方は
ぜひ感想をお聞かせくださいね!

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