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小さなクラスの権力闘争。行きつく先は・・・『女王はかえらない』

あらすじ
小学三年生のぼくのクラスでは、マキが女王として君臨し、スクール・カーストの頂点に立っていた。しかし、東京からやってきた美しい転校生・エリカの出現で、教室内のパワーバランスは崩れ、クラスメイトたちを巻き込んだ激しい権力闘争が始まった。そして夏祭りの日、ぼくたちにとって忘れられないような事件が起こる――。伏線が張りめぐらされた、少女たちの残酷で切ない学園ミステリー。
おすすめポイント
●小学校で起こる少女たちの権力闘争。
陰湿なやり取りが続き、
子どもたちの残酷さが描かれています。
●幼なじみ、腐れ縁。
友愛、親愛、恋愛・・・。
見ていてイライラするのに
相手が気になるのは一体なぜでしょうか?
※はじめに。
ストーリー展開の鮮やかさ、
テンポのよさが
スッキリする方だと思いました。
しかし、人によっては
イヤミスと感じられるかもしれません・・・。
図書館でたまたま見つけました。
どこかで見たことあると思ったら
2015年『このミステリーがすごい!』の
大賞作品でした!
受賞作をとったミステリー作品だと思い、
わくわくしながら読み進めるも
教室内の不和な描写が続き、
事件はなかなか起こりません。
いざ事件が起きても、
ミステリーをよく読んでいる方なら、
この事件の成り立ち、犯人については
そこまで驚きはないかもしれません。
ただ、全体のストーリー構成、
心理描写が読み応えがありました!
とある事実に私は気づけず、
明かされたときにはハッとしました。
見方が変わり、
もう一度読み返したくなります!
少女二人が争い合い、
クラスの雰囲気は常にギスギス・・・。
いじめ、蹴落とし合い、マウント合戦。
片田舎の小さなクラスでは
皆がお互いの立ち位置を
維持するのに必死です。
他人に優しくする余裕はない。
自分のことで精一杯。
そんな環境で他人に気づかえるのは
多少なりとも好意があるからです。
友愛、親愛、恋愛。
小学生のころの対人関係は
感情の区別が難しいと思います。
同性の友達相手でも、
自分以外と仲良くしているのを
見ると嫉妬する。
自分だけと話してほしい。
ころころ変わる
小学生の複雑な感情が
よく描かれています。
ただ、子どもらしい感情が発端でも
いざっていうときの思考や行動は
大人の汚いものに通じます。
子どもは考えなしじゃない、
相手をよく見て、その場に合わせて
うまく立ち回ることができる子は
大人が思うより多いかもしれません。
学校ものは、
つい自身の学生時代を
思い出しながら読んでしまいませんか?
この作品のように
ひどいことは考えないし、
しなかったと思いますが、
ささくれだった感情は内に秘めていたはず。
大人になって感情の機微が
鈍くなったか、
忘れやすくなったか。
または、いなすのがうまくなったか・・・。
子どもの内面と向き合い方について、
考えさせられました。




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